RT MIS EURO開幕戦1−2フィニッシュ!/MISシリーズ3開幕戦レースレポート(決勝編)

シリーズ3開幕戦はいよいよ決勝ヒートへ!フルグリッド8台でのスタンディングスタート、そして30ラップ。新たな要素が加わったMISシリーズの決勝ヒート。征するのはどのマシンか?

【決勝Eメイン 30ラップ】

(グリッド)
PP ナガサカ
2nd ホソミ
3rd イシムラ
4th ミズノ兄
5th マトバ
6th ドヒ
7th イツウ

まずはEメインからのスタートとなるが、PPからLHのナガサカ。そして最速男ホソミ、業師イシムラと・・・。強豪が揃ったこのヒート。ナガサカはスタートを決めれるのか?後方には京都最速伝説マトバも臨戦態勢。ランダムシグナルとなったシリーズ3の決勝ヒート。緊張の一瞬。今シグナルオン!ナガサカ若干リアをふらつかせるがポジションをキープでトップで1コーナーへ!後方ではドヒがクラッシュ!さらにホソミは4コーナーで転倒。トップのナガサカは序盤からペースアップし、後続を引き離して行く。2番手にはミズノ兄が4番手からポジションアップ。LHが1−2体制を築いた!マトバが3番手に浮上しミズノ兄を追う。その背後にはイシムラがつけている。そして中盤の4コーナー、イシムラがマトバのインをつきオーバーテイクに成功!イシムラ3番手。2位を追いあげたいがマトバも離されることなくイシムラをぴったりマーク。レースは終盤に差し掛かったところトップのナガサカはストレート1本分のマージンを確保している。ミズノ兄も単独2位の安全走行、3位以下を大きく引き離している。トップのナガサカは難なくフィニッシュ。2位ミズノ兄。3位マトバ、4位イシムラ、5位ホソミ、6位イツウ、7位ドヒとなる。ナガサカとミズノ兄がLH1−2を決め2台揃って決勝Dメインへ勝ち上がりを決めた。

↑大差をつけてトップフィニッシュしたLHのナガサカ。スタートからフィニッシュまで一貫して無駄のない走りを展開した。

↑ミスのない走りで2位を獲得。安定したペースを保ち後続の追い上げを許可しないミズノ兄。

↑今日のイシムラはいつになくパワーを発揮していた。マシンバランスがややナーバスなようだ。

【決勝Dメイン 30ラップ】

(グリッド)
PP ヒグチ
2nd ヤマモト
3rd オオタニ
4th ヤマウチ
5th ミズノ弟
6th ユアサ
7th ナガサカ
8th ミズノ兄

ラクティスでは絶好調のスピードを見せるヒグチ、PPからスタートを決めるか?2番手、3番手には初音レーシングの2台。4番手からはKRCのエース、ヤマウチもスタートを狙う!

決勝Dメインがスタート!ヒグチがスタートを決めた!こうなるとヒグチの行く手を阻むものはない。一気にペースアップし勝ち上がりを決めるのみ!無難なスタートとなったこのヒートだがオープニングラップの混戦から7番手スタートのナガサカが抜け出し上位へ浮上。しかし中盤でナガサカとヤマモトがストレートで接触。ナガサカはフロンセクションにダメージを負った模様。修理に時間を要し大きく後退してしまう。そしてヤマモト、オオタニのミスをついたミズノ弟が2番手にポジションを上げている!さらにその後方には最後尾スタートのミズノ兄が迫る。トップのヒグチははるか前方。勝ち上がりをかけての2番手争いに注目が集まる。ミズノ弟VSミズノ兄のLH兄弟対決となるこのバトル。背後でポジションアップを伺うミズノ兄が終盤の最終コーナーでミズノ弟のインに飛び込みオーバーテイクに成功!そしてトップヒグチがチェッカー。2位ミズノ兄、3位ミズノ弟、4位ヤマモト、5位ヤマウチ、6位オオタニ、7位ユアサ、8位ナガサカとなった。

↑ヒグチが完全にレースをコントロールした。スピードは十分だが、タイヤの温存が出来ているかがこの先を左右するだろう。

↑ヒートの終盤でバトルに決着をつけ2位を獲得したミズノ兄。かなりの実力者だ。

↑惜しくも3泣となったミズノ弟。ペースは良かったがミズノ兄がそれを上まわっていた。

【決勝Cメイン 30ラップ】

(グリッド)
PP オノエ
2nd イソダ
3rd キモト
4th カツヤ
5th フジカワ
6th クハラ
7th ヒグチ
8th ミズノ兄

PPにはMR−03投入のファイターオノエ。03はオノエの微妙なコントロールを再現できるのか?2番手にはニヒルなドライブのイソダがつける。3番手からは皇帝キモト。キモトは好調を見せている。4番手このところ新しい設備を投入しているカツヤ。5番手からはフジカワ。6番手絶対の追い上げ、テクニカルワークスのクハラ。そしてテクニカルワークスがもう一台ヒグチが7番手。最後尾からLHミズノ兄というグリッドだ。

決勝Cメインがスタート!オノエ、イソダが互いを牽制しながら1コーナーへ飛び込む!2コーナー、3コーナーをすぎた所でトップに立ったのは3番手からフロントローの2台の隙をうかがっていた皇帝キモトだ!キモトがオープニングラップをトップで通過。イソダはキモトを追いかけるがミスで後退。代わって2番手につけたのは6番手スタートのクハラだ。PPスタートのオノエはストレートでふらつきクラッシュ。MR−03はフロントにダメージを負いここでリタイヤとなる。さらにヒグチが3番手に浮上しクハラを追う。トップキモト、2番手クハラ、3番手ヒグチ、4番手にミズノ兄のオーダーでレースは中盤へ。そしてトップキモトは快走するがそれをさらに上回るペースでクハラが接近する!トップのキモトにプレッシャーがかかる。クハラは容赦なくキモトを攻め続ける!そして6コーナーでキモトが転倒、クハラ、そしてヒグチにポジションを奪われてしまう。トップ争いの3台はクハラがワンランク上のペースで徐々に離れていく。ヒグチVSキモトの争いとなるがキモトはペースがやや落ちているか?ヒグチを捉えきれない・・。3位キモトと4位ミズノ兄の差が逆に微妙になっている。レースの終盤ではクハラが完全に逃げ切り状態。トップクハラが大差でフィニッシュ。2位にまたしても勝ち上がりを決めたヒグチ。3位キモト、4位ミズノ兄、5位カツヤ、6位にイソダ、7位にはフジカワ、8位にオノエとなる。

↑クハラは6番手から堂々のトップフィニッシュ。次世代最速男は伊達ではない。

↑伝説のマシンを投入した皇帝キモトは序盤レースをリードするも転倒で後退した。

↑2番手スタートのイソダは序盤で後退し苦しいレースを強いられた。

↑MR−03はオノエ専用のセットアップを煮詰める必要がある。まだまだアサルトマシンではないようだ。

【決勝Bメイン 35ラップ】

(グリッド)
PP オグラ
2nd エバ
3rd ハヤシ
4th ヤダ
5th スズキ
6th ホンダ
7th クハラ
8th ヒグチ

PPからスタートするのはMIS EUROのオグラ。そしてKRC稲妻EGGエバラ本日絶好調2番手スタート。なおかつペースも非常に良い。3番手は予選ヒートで大幅にポジションアップしたLHハヤシ。4番手からはテクニカルワークス所長のヤダ。ヤダは今日もパワー十分、追い上げるか?5番手LHエースのスズキ。6番手には走るアーティスト、RT WMLのホンダ。7番手追いあげなければならない、テクニカルワークスのクハラ。最後尾には常に走り続ける男ヒグチ。ヒグチは決勝Dメインから勝ち上がってきている。

8台中3台のテクニカルワークス、そして2台のLHというこのヒート見ごたえ十分。さらに決勝Bメインは最多ラップの35ラップ。勝ち上がりは1台のみ!最大の激戦区を征するのは?

決勝Bメインがスタートされた!!PPオグラ、2番手エバラがともにスタートを決めポジションをキープする。そして5番手スタートのLHスズキが一気に3番手へ浮上!スズキのマシンコントロールはやはり神業の域に達している。関西エリアではあまりお目にかかることのないようなコントロールを見せた!レースをリードするオグラ。しかし2番手エバラのペースも速い。そして中盤オグラが7コーナーでミス。遂にエバラがトップに立つ。オグラはその後高速Sでもミスし後退。トップのエバラが後続を引き離しにかかる!!トップスピードとコーナーリングを高次元でバランスさせることに成功したKRCのマシン。一気にフィニッシュまでもっていけるか?・・・・しかし最大の激戦区のBメイン、エバラの後方から1台のマシンが追い上げてくる!なんと最後尾スタートのヒグチだ!!ヒグチの出力は決勝3ヒート目に来てもはや限界に達しているはずだが、それをカバーするヒグチの気迫がマシンを前に推し進める!そして終盤、トップエバラはやってはいけないミスを高速Sでしてしまう。ヒグチがこれで堂々のトップ!!そして一気にチェッカー!2位エバラ、3位LHスズキ、4位クハラ、5位ヤダ、6位オグラ、7位ハヤシ、8位ホンダとなった。

↑「マシンは死すとも、魂は這ってでも前進する」ヒグチの劇的なトップチェッカーで幕を閉じた決勝Bメイン。

↑KRCのエバラは並みいる強豪を従え終盤までレースをリードしたが惜しくも2位。

↑LHスズキは神業を見せた!しかし更に驚きはこのマシンは専用車ではなくレンタルマシンという・・・。専用車での走りはいったい・・・。

↑PPスタートのオグラ、ポジションを守れず!人間アクティブサスは若干稲妻に弱いところがある。

【決勝Aメイン 30ラップ】

(グリッド)
PP シュンパパ
2nd Sイシ
3rd ムラカミ
4th シュウ
5th タナ
6th キシイ
7th タカハシ
8th ヒグチ

PPは初音レーシングのエースのシュンパパ。シリーズ中最高速を誇るGTRで初優勝なるか?2番手も絶対的な出力を誇るパナソニックENZOのSイシ、MIS EURO。3番手からはMIS JAPANのエースムラカミ。ムラカミもいい位置につける。4番手は実力者シュウ。5番手からはRT WMLのタナ。MR−03の実力は十分と見た!6番手トップドライバーの仲間入りを果たし名実ともに人気絶好調のキシイ。サポーターも熱い!そして7番手決勝Aメインにすべり込んだ優勝請負人タカハシ。タカハシの実力はグリッドを無意味にする。最後尾からはテクニカルワークスの長距離ドライバーのヒグチ!決勝Aメインマシンもドライバーも最高のレベルだ!この中で勝利を手にするのは?

決勝Aメイン、本日最終ヒートが今スタート!先頭集団がやや団子状態の中、7番手スタートのタカハシが一気に3位に浮上し3コーナーでは2位に。そして4コーナーではトップシュンパパと接触し後退。中団はやや荒れ気味の展開。トップ争いでも接触ありでシュンパパ、Sイシとポジションを落とす。混乱が続いた序盤から中盤。ここでトップに立ったのはSイシだ!さらに2番手にはタカハシ、3番手にタナというオーダーが形成される。タカハシは一気にタナを引き離しトップのSイシを追う!そして終盤タカハシがトップのSイシを捉えた。タナを大きく引き離し、トップ争いは完全にSイシVSタカハシの2台に絞られた。MIS EUROのチームメイト同士のバトルが勃発!高出力でトップスピードに分のあるSイシがストレートでタカハシを引き離すも、テクニカルセクションではコーナーリングマシンのNSXが差を詰める展開。ここで欧州で培ったタカハシのドライビングが全開となる。コーナーのはるか奥まで突っ込む深い超レイトブレーキングでSイシにぴたりとSイシの背後でプレッシャーを与え始める。これにはSイシも防戦一方を余儀なくされる。そしてラスト5ラップのところでSイシが6コーナーでミスを犯す。タカハシが遂にトップに躍り出た!Sイシがリカバリーしている間に一気ペースアップしセイフティーマージンを確保。残り3ラップはもはやクルージング状態となり、その名の通り優勝請負人タカハシが開幕戦を勝利で飾った!しかしSイシも2位フィニッシュとなりRT MIS EUROが1−2フィニッシュを達成。3位にはひとり旅でタナ。4位にPPスタートのシュンパパ、5位O2のキシイ、6位のシュウ、7位にはヒグチ、8位ムラカミとなった。

↑タカハシまず1勝。Sイシも2位でMIS EUROの1−2フィニッシュ!3位には名門RT WMLタナが入賞した。

↑シュンパパは4位となり初優勝を逃す。第2戦に期待!

↑ここにきて熟成が身を結んだO2のキシイは5位。そのスピードはさらに上を狙えるものだった。

↑決勝125ラップを走行したヒグチのマシンは悲鳴をあげた!「君は十分に戦った・・・」ヤダ所長のやさしい言葉にヒグチは涙をこらえ、自機SC430を見つめた。マシンとドライバーの信頼関係の感動のひとコマだ。

【レース最終順位】

1位 タカハシ  RT MIS EURO
2位 Sイシ   RT MIS EURO
3位 タナ    RT WML
4位 シュンパパ 初音レーシング
5位 キシイ   RT O2
6位 シュウ
7位 ヒグチ   TECHNICAL WORKS
8位 ムラカミ  RT MIS JAPAN
9位 エバラ   KRC
10位 スズキ   LightHouses
11位 クハラ   TECHNICAL WORKS
12位 ヤダ    TECHNICAL WORKS
13位 オグラ   RT MIS EURO
14位 ハヤシ   LightHouses
15位 ホンダ   RT WML

※上位15台 エントリー32台中

【MISコメント】

開幕戦にご参加されたドライバーの方々お疲れ様でした。今回から計測形式など若干運営方法が変更になり運営面で不安はありましたが、皆様のご協力のもと無事レースを終えることが出来ました事を厚く御礼申し上げます。レース内容としては様々なバトルが随所で見られ、非常に見ごたえのあるレース内容だったと思います。遠く愛知県からご参戦頂いたライトハウスのみなさんもいい走りを見せてくれました。中でもナガサカ選手・スズキ選手はこのシリーズの中でもトップクラスのマシンコントロールを見せてくれました。前方のクラッシュなどをうまく交わせる距離が極端に短い印象を受けました。通常であれば一緒にクラッシュしてしまう距離でのアクシデントを何度もうまく避けていたシーンを目にしました。中京のレベルはやはり予想以上に高いという印象です。各ドライバーの方々の様々な思惑が交錯するMISシリーズ3!第2戦も是非とも宜しくお願い致します。