ほえっ?3人目のウィナー!ヤダ研究所Sイシが完勝 / MISシリーズ2第3戦レース結果(予選編)

英国より帰国後の初めてのレポート。もちろん先週末に開催されたMISシリーズ2第3戦レースレポートだ。毎レース毎レースが本当に熱いドッグファイトが繰り広げられるこのシリーズ。もはやミニッツレースの域を脱した感さえ感じられる。今回はどんなバトルを見せてくれるのか?


【スーパーラップ】

参加台数30台の中、実に10台のマシンがタイム加算対象となり次第にレギュレーションの真価が発生してきている状況下。最終アタッカーのタカハシにおいては1.5秒の加算。とにかくきっちりまとめる必要もなくただただ限界まで攻め込むだけという状態だ。そんな中で好タイムを記録したのはRT WMLのハタヤマ。AVEX NSXで9秒31を記録し暫定トップ。また生まれながらの最速ドライバーナカムラが9秒42と好調をみせる。AWDのSC430で参戦しているオカダも9秒42と上位に食い込む。そして大本命マクラーレンのムラカミが9秒18を叩きだしトップ。そして的場塾の2台SC430のホソミとNSXのアオキがアタック。ホソミが9秒21、アオキがなんとなんとの8秒93で文句なしの一番時計を記録した。タイム加算ドライバーが占める後半はクラリオンGTRのオグラをはじめSイシ、タカハシといっこうにふるわずアオキのタイムを上回るにはほど遠いタイムで終わった。

1位 アオキ(的場塾)8秒93
2位 ムラカミ(RT MIS)9秒18
3位 ホソミ(的場塾)9秒21
4位 ハタヤマ(RT WML)9秒31
5位 オカダ 9秒42
6位 ナカムラ 9秒42

【予選ヒート 8ラップ×2ヒート】

(Aグループ)
PPはNSXアオキ、2番手フェラーリのナカムラ、3番手TAKATA童夢NSXのクハラ、4番手KRCアウディDTMのカタヤマ、5番手RAYBRIGキシイ、最後尾からクラリオンGTRシオン。名門的場塾のアオキがポジションを守るのか?ナカムラが実力を発揮するのか?またクハラは前週行われたMISチャレンジレースを完璧な勝利で飾った実力者だ。
第1ヒートがスタート。アオキがスタートを決め、早くも独走態勢。クハラは7コーナーでクラッシュ。中盤からはトップのアオキを追い上げたいナカムラとクハラだったが2コーナーで接触。クハラは後退してしまう。そしてアオキが大差でフィニッシュ。危なげない走りを披露した。2位にナカムラ、3位はおちついてまとめたRAYBRIGのキシイ、4位にクハラ、5位カタヤマ、6位シオンとなる。
つづいて第2ヒート。今度はクハラとキシイが2コーナーでクラッシュ。それを尻目にナカムラとカタヤマがバトルを展開、カタヤマもナカムラをプッシュを試みるが高速Sでクラッシュ。ナカムラが逃げ切った。しかしそこにはクハラが追いつきデッドヒートが起こる。そのままレースは後半に突入する。トップ走るアオキが5コーナーでミス。それをナカムラ、クハラがかわし2位争いがトップ争いとなる。ナカムラが逃げ切ったかと思われたファイナルラップ、なんと最終コーナーでクハラがナカムラをパス!これを狙っていたのかクハラの作戦勝ち。トップクハラ、2位にナカムラ、3位にアオキ、4位にキシイ、5位カタヤマ、6位シオンとなる。

↑第1ヒート完璧な走りでトップチェッカー、NSXアオキ。

↑第2ヒートは強さを見せた!クハラがトップでフィニッシュ

↑先週に続きまたしてもクハラにやられてしまう。チャレンジレースでは2位となったナカムラ。決勝ではカツ!

(Bグループ)
PPはミスターMIS、マクラーレンのムラカミ、2番手からはニュウノヤ、3番手は落ち着いた走りが信条、フェラーリのフジハシ、4番手凍てつくコーナーリング、京都のエースFXXイソダ、5番手ヤダ研究所SC430ヒグチ、6番手業師イシムラがスタートする。
第1ヒート、クラッシュもなく全車抜群のスタートをきった。序盤トップムラカミにニュウノヤが襲いかかる!が、逆にクラッシュしてしまうはめに。この隙をついたフジハシが2位にあがるが、フジハシもまた高速Sでクラッシュ。トップ快走のムラカミ、そして後続は全車なんらかのミスでムラカミから遅れていく。ただ1台、イソダはさすがの走りで2位まで浮上。そしてムラカミが余裕のトップフィニッシュ、イソダ2位、3位ニュウノヤ、4位ヒグチ、5位フジハシ、6位イシムラとなる。
第2ヒートがスタート。フジハシとイソダがスタート直後の2コーナーで接触。そしてヒグチも中盤6コーナーでクラッシュ。イシムラとフジハシが高速Sでクラッシュ。こうなると誰がムラカミを追うのか?かろうじてミスなく走るニュウノヤがムラカミを追い上げ、なんとかとらえられるか?しかしそんな矢先に高速Sでクラッシュしてしまう。ムラカミが両ヒートでトップとなる。2位にはニュウノヤ、3位にイソダ、4位イシムラ、5位ヒグチ、6位フジハシとなる。Aグループでアオキが両ヒートでトップをとっていないため、この時点でムラカミが久しぶりの決勝AメインのPPを獲得することが決まった。

↑今、勝利に一番近いところに居るマクラーレンのムラカミ。両ヒートを完璧にまとめた。

↑2位、3位となったイソダの予選ヒート。決勝は中盤あたりのスタートとなるか?

(Cグループ)
PPは最速ホソミSC430、2番手からはARTAの実力者ホンダ、3番手からはプロフェッサーヤダ、もちろんSC430、4番手は初参戦ポルシェのヤマダ、5番手からは初音レーシングのESER、ランボルギーニを駆る、最後尾からはRT WMLから参戦、NSXのタナ。
第1ヒートがスタート。毎戦その速さを発揮するホンダが4コーナーでまさかの転倒。ホソミ、ヤダ、ヤマダと等間隔で続く。そしてタナがESERをオーバーテイク。4位に浮上。タナは終盤ヤマダを捉えるが4コーナーで両者接触リカバリーはヤマダが早かった。ホソミが1位、2位ヤダ、3位ヤマダ、4位タナ、5位ESER、6位ホンダとなる。
そして第2ヒート。タナはスタートでクラッシュ。ヤダは最終コーナーでクラッシュ。ホソミは2コーナーでクラッシュと続々と事故が発生する。しかしそれなりのリカバリーを見せ事なきをえる。ヒートは終盤ホソミの完全な独走となり、トップでチェッカー、2位ヤダ、3位にタナ、4位ホンダ、5位ヤマダ、6位にESERとなる。ホソミがムラカミと同様両ヒートをトップで飾り、決勝AメインのフロントローへSC430をねじ込んだ。軽量なSC430で重量級のマクラーレンのムラカミをスタートで征したいところだ。ホソミには届かなかったがヤダは実力を発揮し無難に2位を2回獲得した。初参戦のヤマダも終始安定感のある走りで中盤スタートにつける事になる。

↑第1ヒートでまさかの転倒のアクシデント。ホンダのような実力者でもレースではミスを犯す事もある。

↑「レースでは速い者が勝つ訳ではない、勝った者が速いのだ」的場塾の教えを胸に最速ぶりを発揮したホソミ。

ドッグファイト御用達のMISシリーズ初参戦ながら落ち着きをみせるヤマダの走り。上位を走る日が近いと思わせる内容だった。

↑大手企業とのコラボレーションを実現し更なる飛躍を目指すヤダ。やはり計算された走りで上位を獲得。

(Dグループ)
PPはRT WMLのハタヤマ、2番手電撃チーム入りの興奮冷めやらぬSイシ、マシンは宝山トムスSC430、3番手からは本日大本命ファイターオノエ、勝利を阻むものはすべてオーバーテイク!4番手はHONDAの皇帝EPSONキモト、5番手はROCKST☆R童夢NSX、王者タカハシ、6番手ミスターAWD、ペトロナスSC430ハセガワ。まるで決勝Aメインかのようなメンバー、スター選手ばかりが揃うこのグループ。なんという運命の悪戯・・・。しかし予選ヒートはこの中での順位で決勝が振り分けられるのだ。
第1ヒートがスタート。ハタヤマをSイシがパスしトップに立つ。そしてハタヤマの後ろにはオノエとキモトがからんだ隙に3位にポジションを上げたタカハシが背後に迫る。そして後方ではハセガワとキモトが遅れをとる。3位タカハシは周回数とSイシとの距離をすぐさま計算し、2位獲得の作戦へ切り替える。ハタヤマとタカハシは超接近戦を展開、RT MISのメンバー同士のバトルだ。そして高速Sの脱出から上手くスピードに載せたタカハシが6コーナーハタヤマをパスし予定通り2位へ浮上。Sイシがトップでフィニッシュ。2位タカハシ、3位ハタヤマ、4位オノエ、5位ハセガワ、6位キモトとなる。
第2ヒートはハタヤマがクラッシュで後退。Sイシがまたしてもトップに立ち後続とのマージンを確保。2位につけたのはEPSONのキモトだ。さらにキモトの後ろにはタカハシが迫る。しかしキモトのEPSON NSXはトップスピードに、コーナーリングにと高性能な仕上がりを見せるマシン。そう簡単にはポジションを譲ることはない。その後方ハセガワがクラッシュしトラブルが発生。リタイヤを余儀なくされている。Sイシがトップでフィニッシュ。2位キモト、3位タカハシ、4位オノエ、5位ハタヤマ、6位ハセガワとなる。

↑両ヒートをトップで征したSイシ。3人目となる為、決勝Aメインの3番手スタートとなる。

↑第2ヒートではタカハシを抑えきった皇帝キモト。RT MIS好調!

↑オノエは振るわず・・・。後方からのスタートとなりそうだ。

↑パーツ数の多いAWDシステムはクラッシュ時に受けるダメージも大きい。ハセガワ、ペトロナスSC430

(Eグループ)
PPはSC430のオカダ、2番手KRC−GTRで参戦エバラ、3番手マシンをARTAからSC430に変更したアワビ、4番手NSXシミズ、5番手からは人間アクティブサスペンションの異名をとるクラリオンGTRのオグラ、最後尾からは初音レーシングのシュンパパがGTRでスタートを待つ。
第1ヒート、スタートでシュンパパがストレートで転倒するアクシデント。そしてPPスタートのオカダは4コーナーで転倒!エバラがトップに立つ。KRCはエースのヤマウチが今日は不在となるが替わってセカンドドライバーのエバラが大奮闘だ。しかしそのエバラに対しGTRのオグラが背後に迫る。そして中盤、オグラがエバラとデッドヒート!GTR同士の大バトル!エバラもかなりペースを上げて逃げ切りを図るがオグラは全く離れない。そして終盤最終コーナーでエバラのテールにタイミングを合わせたオグラがストレートエンドでエバラのスリップから抜け出し1コーナーを征す。そしてそのままトップでフィニッシュ。2位エバラ、3位には追い上げたシュンパパ4位にオカダ、5位シミズ、6位にアワビとなる。トップ3台はGTRだ。
そして第2ヒートがスタートする。後方でアカギとシミズが5コーナーでクラッシュ。また前方ではトップのオカダにオグラがぴたりと張り付いている。そしてまたもストレートエンドでオグラはトップに立った。レースはそのまま終盤へ突入するも順位は動かず。トップオグラ、2位オカダ、3位エバラ、4位シュンパパ、5位アワビ、6位シミズとなる。オグラが流石の両ヒートトップフィニッシュを決める。そしてKRCは強調の兆し、エバラは2位と3位を獲得した。

↑NSXのテストカーで参戦したシミズだったが第2ヒートでクラッシュしてしまう。

↑オグラもまた勝利を狙う。両ヒートトップでかなり現実的なものとなった。

↑シュンパパはストレートで転倒するも追い上げて4位に。第2ヒート。

↑ビッグチームKRCの一員として自覚の出てきた感のあるエバラ。好調を決勝までキープしたい。


レースレポートは決勝編へとつづく。