カツヤVSサノ!ついに決定、新チャンピオン(MISシリーズ4最終戦レースレポート決勝編)
決勝ヒートは下位メインであるDメインからスタートが切られる。シリーズ4での最終の決勝ヒートが今始まろうとしていた。
決勝Dメイン 39ラップ
(グリッド)
PP ハタヤマ RT WML
2nd カツヤ M&G
3rd キモト E-PROJECT
3台のヒートとなったDメイン。しかし驚きはそのメンバー。好調続きだったWMLのハタヤマ、更に皇帝キモト。そしてなんとポイントリーダーのM&Gカツヤ。ランキング2位のサノは早々と決勝Aメインの2番手グリッドを獲得しシュウ、フジハシと言ったチームメイトを従えた形で盤石の態勢を築き上げている。まさに絶体絶命の状態だ。
Dメインのスタートが切られた!スタートでPPハタヤマが3コーナーでクラッシュ。その後ハタヤマはスプーンで転倒し、カツヤがトップ。キモトが2位。中盤には調子を取り戻したハタヤマが2位キモトを追う。プレッシャーからかキモトは4コーナーでクラッシュしハタヤマにポジションを明け渡してしまう。カツヤ、ハタヤマの2台は順調に周回を重ね、キモトはそれを追いかける。上位2台が勝ち上がり権を持つだけに何とかしたいところ。終盤に入るがハタヤマとキモトの差は変わらず。しかしなんと2位ハタヤマはスプーンコーナーでミス!これを逃すまいとキモトはポジションを奪う。そしてカツヤが余裕のトップフィニッシュ。キモト2位、ハタヤマ3位。カツヤ、キモトが決勝Cメインへ。
↑カツヤはまずひとつ勝ち上がり。しかしまだ決勝Aメインまでは遠い道のりだ。
「次の決勝Cメインからは厳しい戦いは避けられない。やらなければやられる・・・」
↑皇帝キモトは九死に一生を得る形で決勝Cメインへと望みをつないだ。
「もはやなりふり構っていられない」
決勝Cメイン 39ラップ
(グリッド)
PP イヌイ SCUDERIA OTSU
2nd ホンダ M&G
3rd オオタニ 初音製作所
4th フジカワ E-PROJECT
5th マトバ KRC
6th フカダ SCUDERIA OTSU
7th カツヤ M&G
8th キモト E-PROJECT
優勝候補15人というMISシリーズだけあって、決勝Cメインと言えども強豪がひしめく・・・。PPイヌイ逃げ切りか?または天才ホンダが行くのか?後方カツヤは?伏兵フジカワどう出る?思惑が混沌とする決勝Cメインがスタート!!
スタートは「美しい走行」の代名詞でもあるイヌイとホンダに引っ張られるようにして全車がきれいなスタートをきめ1コーナーに流れ込んだ。レース序盤からバトルがいたるところで展開される4番手フジカワはスプーンで前を行くオオタニのインを着くがわずかに接触し両者ペースダウン。その背後につけていたのは7番手からスタートしたカツヤ。序盤から少しでもポジションを上げておきたいカツヤは思い切って2台をまとめてオーバーテイク!3位に浮上。そして中盤、イヌイ、ホンダ、カツヤの3台でのトップ争いが始まる。イヌイは若干リードを広げている。ホンダVSカツヤのテールtoノーズのバトル。カツヤはホンダの背後をぴたりとマークするもホンダは隙を見せない。この隙を見てトップのイヌイは更にマージンを広げにかかっている。そして終盤2位ホンダは最終コーナーでまさかのクラッシュ!カツヤが2位へ浮上。「人間トラクションコントロール」と言われるイヌイの走りには全くの不安要素はなく見事なポールTOフィニッシュでトップチェッカー。カツヤ2位、3位にはマトバがはいった。
↑完璧な走りで終始トップで走りきったイヌイ。余裕さえ伺える39ラップであった。
↑またしても勝ち上がりを決めたのはカツヤ。チャンピオン獲得は諦めてはいない・・・。
↑今シリーズでは1勝をあげているKRCのマトバは徐々にポジションをあげたが、惜しくも3位となる。
決勝Bメイン 39ラップ
(グリッド)
PP ムラカミ TECHNICALWORKS with MIS
2nd タナ RT WML
3rd ヒグチ TECHNICALWORKS with MIS
4th タカハシ TECHNICALWORKS with MIS
5th ホソミ M&G
6th ヤダ TECHNICALWORKS with MIS
7th イヌイ SCUDERIA OTSU
8th カツヤ M&G
超強豪チームのひとつ、テクニカルワークスがなんと4台揃って決勝Bメインからスタートする。更にスクーデリアの実力者イヌイ。そして闘将タナ。エリートドライバーホソミ。ポイントリーダーのカツヤという決勝Bメイン。上位2台のみ勝ち上がりとなるこのヒート、テクニカルワークス勢の戦略は?最後尾からスタートするカツヤにとってはあまりに大きな壁が立ちはだかっている。救いと言えば僚機のホソミがいる事か・・・。
先ほどの決勝Cメイン同様クラッシュもなくスタートをきった決勝Bメイン。ここからは転倒はリタイヤとなる為、やや安全策か?しかし序盤でトップのムラカミと2位タナは早々と転倒により戦線離脱!そして中盤タカハシ、ホソミも転倒。ここにきて路面グリップが上がってきているのかも知れない。ヒグチがトップに立った。ヒグチは明らかにペースがいい。このまま逃げ切りたいところだ。そして2位にはなんと最後尾からスタートし序盤でイヌイとヤダをパスしポジションをあげていたカツヤだ!3番手イヌイ、4番手ヤダというオーダー。終盤に入るとヒグチは大きなリードを得てややクルージング状態でマシンを安全にチェッカーへと運ぶ。カツヤも2番手をキープでまとめに入っている。そしてフィニッシュ。ヒグチ、カツヤが決勝Aメインの舞台へ。
↑ペースで序盤から他を圧倒。ヒグチがトップでフィニッシュ!「路面に上手く対応できた」と語るヒグチ。決勝Aメインに期待。
↑決勝Dメインからついに決勝AメインまでのぼりつめたM&Gカツヤ。CRAZYCATの牙城を崩せるか?「自らの力で勝ち取ってこそのチャンピオン。あと1ヒート、全力で行く!」
↑プロフェッサーヤダは3位。開幕戦では優勝しているヤダであったが、この日はここで講義終了となる。「長年レースをやっているとこんな日もある」という分析のようだ。
決勝Aメイン 39ラップ
(グリッド)
PP オカダ RT WML
2nd サノ CRAZYCAT
3rd フジハシ CRAZYCAT
4th シュウ CRAZYCAT
5th オノエ E-PROJECT
6th オグラ E-PROJECT
7th ヒグチ TECHNICALWORKS with MIS
8th カツヤ M&G
ついに最終ヒート!なんと言っても「カツヤVSサノ」の直接対決。この対決を見ようと全関係者がサーキットを埋め尽くす。サノがポイントで大逆転するか?またはカツヤが最後尾からドラマを作るのか?2番手サノはフジハシ、シュウを従えての盤石のCRAZYCAT体制でカツヤを迎え撃つ準備はできている。
決勝Aメインがついにスタート!全車無事にオープニングラップをクリア。トップにオカダ、2番手サノ、フジハシはポジションを落とし3番手には代わってシュウ。序盤、後方ではヒグチが転倒リタイヤ。そして中盤、サノとシュウのCRAZYCAT勢は揃ってトップのオカダをオーバーテイク!1−2体制を築く。3番手オカダ、そして4番手にはオノエ、オグラの皇帝軍団をかわしたカツヤが浮上している。トップのサノはシュウのサポートを受け1位を不動のものとしている。そしてオカダVSカツヤの3番手争いが激化する。サノが勝利するとカツヤは3位がチャンピオン獲得の条件となる為、オカダを絶対に抜きたい。レースは終盤に突入するもオカダのペースが速い!カツヤはオカダを執拗にマークするがオーバーテイクのチャンスは非常に少ない。テールtoノーズのバトルは数周続いている。決勝Dメインから既に150ラップ近く走行しているカツヤにはオカダをパスするだけの余力は残されていないのか?残り周回が少なくなってきたスプーンコーナーでカツヤがついに仕掛ける!スプーンでオカダの背後にぴたりと迫り、最終コーナー脱出でオカダの背後からストレートで並びかける!そしてストレートエンド、ついにオカダのインを・・・・・・
↑CRAZYCATサノは第6戦に続き2勝目をマーク!2連勝を達成した。常に上位を走るトップドライバーとしてその名を定着させたシリーズ4となった。
↑CRAZYCATの司令塔シュウは2位。今回はサノのサポートに徹し、完璧な仕事を遂行した。シュウもサノ同様、今シリーズは2勝をあげている。
↑そして・・・ここに新たなチャンピオンが誕生!M&Gカツヤ。業界に現われて1年、メキメキと実力をつけ、ついにチャンピオンを獲得。そしてMISシリーズ初となる地元京都勢からのチャンピオンとなった。速さだけでなくカツヤの強さがひときわ光ったシリーズ4となった。
↑予選から完璧な走りを展開したWMLのオカダであったが、5位となる。決勝ヒートでのカツヤとの数周に及ぶバトルは後世に残る鮮烈な戦いであった。
↑終盤オカダをかわしたオグラが4位に入る。皇帝一族として一矢報いた。
レース最終結果
1位 サノ CRAZYCAT
2位 シュウ CARZYCAT
3位 カツヤ M&G
4位 オグラ E-PROJECT
5位 オカダ RT WML
6位 フジハシ CRAZYCAT
7位 オノエ E-PROJECT
8位 ヒグチ TECHNICALWORKS with MIS
9位 ヤダ TECHNICALWORKS with MIS
10位 イヌイ SCUDERIA OTSU
11位 ホソミ M&G
12位 タカハシ TECHNICALWORKS with MIS
13位 タナ RT WML
14位 ムラカミ TECHNICALWORKS with MIS
15位 マトバ KRC
16位 フジカワ E-PROJECT
17位 オオタニ 初音製作所
18位 フカダ SCUDERIA OTSU
19位 ホンダ M&G
20位 キモト E-PROJECT
21位 ハタヤマ RT WML
MISコメント
MISシリーズ4にご参加頂きましたドライバーの皆さま、ならびに関係者の方々お疲れ様でした。そして京都勢の皆さま、ついに地元からのチャンピオンの誕生おめでとうございます。今回のシリーズ4は昨今にないほどのハイレベルなバトルがいくつも展開され見ている者にとっても非常に楽しめるレースが多かったと思います。さてシリーズ5の開始も近くなってきました。新たなチャンピオンと新たなシングルゼッケンドライバー、そして強豪ドライバー・・・と益々激しい争いとなる事は必至ですが、これからも宜しくお願い致します。