WMLサーキットをMIS EUROオグラが紹介「チャレンジングなサーキット」



↑MISシリーズ3で激しいバトルを演じる舞台となるWMLサーキット。中高速タイプのレイアウト。ストレートから全開で進入する高速コーナー、低速ヘアピン、中速コーナー、また高速S字とバランス良くコーナーが配置されているチャレンジングなサーキットだ。ここを人間アクティブサスペンションの異名をとるMIS EUROのオグラが解説する。

コメント

「ここのコースは様々なコーナーが存在し速度もそれなり速い、また低速コーナーもありメリハリがある。道幅も広くオーバーテイクも多数のコーナーで可能となる為、非常に走っていて爽快なコース。ここでのレースはいつでも楽しみにしている。」

1コーナー


ストレートからスロットル全開で進入する第1コーナー。ちょうどストレートの中央のコントロールラインを過ぎたあたりから徐々にステアを切り込み遥か前方のクリッピングポイントを狙っていく。「こんな手前から?」と思うほど早めからの進入となる。切り込みが遅いとコーナーの奥で舵角を大きくとることになりフロントタイヤの抵抗が増えて失速する。
「よくストレートエンドでのトップスピード不足というドライバーがいますが、ほとんどがステアリングブレーキが原因。アウトーインーアウトとはコーナーのRを小さくするためのセオリー。どれだけ手前からステアを切って舵角を小さく曲がるかでトップスピードの伸びが変わります。一見ストレートが長いコースに見えますが実はかなり短いのです。」

1コーナー〜2コーナー


1〜2コーナーは複合コーナーとなっている。1コーナーのクリップを過ぎたらすぐさま減速し2コーナーの脱出ラインを考えなければならないポイント。2コーナー進入の手前でマシンの向きが徐々に脱出方向に変わっていく様に少しフロントに荷重を移動してやる必要がある。脱出はアウト側のウォールぎりぎりにはらむくらいステアリングを我慢しスピードに乗せてやるのがポイント。
「1コーナーの進入が終わったらフロントできっかけを作りヨーイングを利用して曲がっていきます。ステアリングを切ることなくスロットル全開で旋回していきます。テールの長いマシン(NSXなど)はアウト側に少なくとも2cmほどマージンがないと3コーナーに進入できません」

3コーナー


低速ヘアピンの3コーナーは脱出ラインが重要となる。アウトーインーインのラインでまとめる事でこの後に続く高速S字までのスピードに影響する重要なコーナー。
「ここはミリ単位のコントロールが要求されます。イン側の縁石に右側のタイヤだけを乗せる事でマシンがアウト側に少し傾きます。それでアウト側により荷重がかかり旋回力が上がるのです。脱出はイン側からの脱出して4コーナーの進入を考えなければなりません。」

3〜4コーナー


3コーナーの脱出で左側にロールが残った状態で4コーナーに進入するとマシンの右側に荷重が移るタイミングが通常のコーナーよりワンテンポ遅れる為、思ったよりもフロントの入りが悪く立ち上がりでアウトへ膨らんでしまう。いつもよりも早めのアクションが必要。
「4コーナーの進入でよくマシンを一度アウトへふるのを良く見かけますが、更に曲がらなくなる傾向があります。3コーナーの立ち上がりは出来るだけGフォースを消した状態で立ち上がり直線的に4コーナーへ向かうラインが最速ですが、若干勇気もいるでしょう。この進入をきめられるかどうかで、次のS字がまっすぐ走れるかどうかが決まります。」

高速S字


最もチャレンジングなコーナーがこの高速Sとなる。入り口で一瞬減速しマシンの向きを変えたら、あとはどれだけ舵角を切らずに直線的に抜けられるかがポイント。
「高速Sではステアを切り過ぎるとリアタイヤがスライドし、失速してしまいます。ここでの失速は次の6コーナーでオーバーテイクされてしまう事を意味します。リアタイヤをスライドさせないためにはより直線的にラインをとる為、ぎりぎりを狙う必要があります。V4マウントやMM系のマシンは舵角に敏感でリアタイヤがスライドしやすいので要注意です。脱出は道幅の中央くらいがベストでしょう。あまりアウトいっぱいまで攻めると走る距離が長くなってしまいます。」

6コーナー


高速Sでスピードに乗せたマシンをフルブレーキングで急減速する。マシンのスタビリティが最も要求されるコーナー。前後のバランスが狂ったマシンでは転倒することもある。
「Tバーのしなりが戻るタイミングとスロットルオンのタイミングを同調させる事でマシンの加速が上がります。マシンの動きを見極める事が必要です。」

7コーナー


6コーナーの脱出で左に乗った荷重が一気に右側に移動するため通常よりも曲がりこんでしまう。このコーナーではイン側にクラッシュする可能性が高い。
「ここのポイントがスロットルオンのタイミングを少し遅らせて最終コーナーへの進入を考える必要があります。スロットルオンが速すぎるとアウトへ膨らみ最終コーナーがきつくなってしまうのでイン側からの立ち上がりラインとなります。」

最終コーナー


最終コーナーはストレートスピードに影響する重要な区間だ。立ち上がりのラインが重要。
「最終コーナーでのポイントはどれだけ早くステアリングをまっすぐに戻せるかがポイントです。アウトいっぱいまで使いステアを戻しながら立ち上がる事でストレートでのスピードの乗りを確保します。」