MISシリーズ2最終戦!ここはヒューマニズムの1丁目! / MISシリーズ2最終戦レースレポート(予選編)

お世話になります。シリーズ2最終戦にご参加頂きまして有り難うございます。また、MINI−Zカップ神戸大会参戦の後、京都へかけつけて頂いたドライバーの方々特にお疲れ様です。今回はシリーズ2も最後のレースとなりました。いろいろな展開があり、波乱に富んだレースとなりいつもながらに白熱した結果となりまして有り難うございます。では、レースレポート行ってみましょう!


↑今回はミニッツカップ神戸大会と日にちが重なっている中での開催でしたが、なんと27台のマシンがエントリー!

【スーパーラップ】

手動計測最後のスーパーラップとなるこの日、恒例のトップバッターは店長のハタヤマ。このところスーパーラップでの調子は非常にいいと本人も語るこのセッション、果たして・・・。ハタヤマがピットアウト、タイヤを暖めウォーミングアップラップ、最終コーナーからスピードにのせていざアタック!・・・と思いきや気合いの入り過ぎか?最終コーナーでなんと転倒!しかし計測ラインの前の出来事で傷口は浅い。いつも通りの攻めと守りをブレンドしたような走り。タイムは9秒26。最終戦としては十分なタイムだ。そして2番手はKRC代表のカタヤマ。プラクティスから非常に今日は調子がいい。タイムはなんとハタヤマと同タイムの9秒26!確実に調子を上げてきている模様。さらにKRCイナズマEGGエバラのアタック!これもいい。タイムは9秒30をマーク。これに続くアタックではなかなかタイムの更新が出来ない状態。期待された実力者初参戦のハセミGTRを駆るシュウのアタックも前半は良かったが後半でクラッシュしタイムは14秒台とかなりのロス。業師イシムラカルソニックGTR34のアタックも9秒43と肉薄するが更新はならず。チームLSSのフジハシも果敢なアタックではあったがイシムラと同タイム。そして後半のアタックはタイム加算対象ドライバー、5戦を消化し加算タイムを積み上げたドライバー達の中で更新出来る者はいるはずもなく後方へ沈んでいった事は言うまでもない。

1位 ハタヤマ(RT WML) 9秒26
2位 カタヤマ(KRC)    9秒26
3位 エバラ(KRC)     9秒30
4位 イシムラ         9秒43
5位 フジハシ(チームLSS) 9秒43


↑一番時計をマークしたのはWMLのハタヤマ。さすがは地元中の地元ドライバーと言える。しかしKRCカタヤマはなんと同タイムをマークしエバラもつづいて3位とKRC勢力の予選への図式が見事に決まったようだ。5位のフジハシは第5戦では一番時計をマークしている。一発の速さを持っているドライバーだ。

【予選ヒート】

ローリングスタート形式でスタートする予選ヒートは8ラップを2ヒートする。トップドライバー達はここで順位を挽回したいところだが、昨今参加ドライバー全体がレベルアップしている中でどのような結果になるのか?
(Aグループ)
PPからスタートするのはもちろん一番時計のハタヤマコルベット。そして2番手からは最速プライベーターのNSXフジカワ。3番手は初参戦のSAーNSXのツチヤマ。4番手仏が走るステディなナカムラ。5番手からは泣く子も黙る圧倒的なパワー感で離陸寸前のSイシENZO。6番手初音GTRもパワー十分、尼崎の狼シュンパパ。アトミックデストラクションの第1ヒートがスタート!そして予想的中なんとオープニングラップは全車がクラッシュするという前代未聞のセッションとなる。混戦が混戦を呼んだ第1ヒートトップを快走したのはハタヤマだ。しかし背後にはSイシが迫りバトル発生かと思われたが、なんとハタヤマはクラッシュ、ボディ脱落。Sイシがトップチェッカー。2位にシュンパパ、3位にフジカワ、4位にツチヤマ、5位ナカムラ、そして6位にリタイヤのハタヤマとなる。そして第2ヒートが続いてスタート。ハタヤマはスタートでクラッシュ。抜けだした3台、NSXフジカワ・Sイシ・シュンパパの3台が序盤から接近戦を開始する。フジカワがミスで後退しSイシも5コーナーでクラッシュ。シュンパパがトップに立ち後続を引き離しにかかる。Sイシ、フジカワもそうはさせまいと追い上げるが、ここはシュンパパの気迫が勝りトップで逃げ切りを決めた。2位にはSイシ、ミスしたフジカワを交わし3位にはツチヤマ、4位にフジカワ、5位にナカムラ、6位ハタヤマとなる。

↑一刀両断!まさにそんな感じの走りでまとめた予選ヒート。チャンピオンシップに王手をかけるSイシ。

↑初音Rのエース、シュンパパ。エースらしい走りを存分に披露した予選ヒート。

↑確実にレベルアップしているNSXフジカワ、強豪が集まったこのヒートでも十分通用する走りを展開。

↑初参戦のツチヤマは落ち着いた走りでチャンスを生かす。

(Bグループ)
ついに来ましたKRC!カタヤマがPPからスタートする。2番手は鬼神と化したプロフェッサーヤダ。3番手次世代最速男クハラ。4番手はイタリア系のイケイケドライバー闘将タナが発進。5番手都会派ユアサが上位を狙う。最後尾からはまたしてもスパーラップでアクシデント発生のキシイF430。このヒートも荒れる気配はムンムンとする中で第1ヒートがスタート!スタートではユアサがウォールにヒット。トップ争いはカタヤマ・ヤダ・クハラの3台が形成。序盤ヤダはトップカタヤマのインを刺すべく3コーナーで強引に仕掛けるが失敗。逆にクハラに先行されてしまう。中盤に入ると混戦状態はさらにタナが加わり飽和状態となる。4台のマシンがポジションを幾度となく入れ替えるが、終盤トップに躍り出たのは闘将タナだ!さすがにRT WMLの走行会と名の着く「生死の狭間バトル訓練」での成果が出ているようだ。タナはそのまま終盤は流してトップチェッカー、2位にはカタヤマ、3位にヤダ、4位クハラ、5位キシイ、6位ユアサとなる。
第2ヒートがスタート!全車今度は綺麗なスタート。タナ・カタヤマ・クハラの3台の序盤トップ争い。タナを追いかけたいクハラはカタヤマをパスしたいところだが、ミスで後退する。タナの逃げ切りか?と思われたが高速Sでタナがクラッシュ!カタヤマがトップを取り返す!しかしそのカタヤマも最終コーナーでクラッシュしタナとクハラの先行を許してしまう。そしてタナが堂々のトップフィニッシュ、クハラ2位、3位カタヤマ、4位ヤダ、5位キシイ、6位にユアサとなる。

↑欧州系の激しい走りでタナが両ヒートを征する。Aメインが確定だ。

↑本日絶好調のKRCカタヤマ。波乱の展開の中で上位をゲット!

↑クハラも傷口は最小限に留めた。決勝で挽回するにはまずまずの予選結果だろう。

(Cグループ)
PPはKRCエバラ。先のカタヤマに続きたい。2番手はヤダ研のヒグチ。ヒグチはプラクティスでは他を寄せ付けない速さを見せていただけに期待が大きい。そして3番手レース直前愛機「EPSON NSX」にトラブル発生!HONDAへの期間は次シリーズへ持ち越された皇帝キモト。レース直前の時間帯での出来事にメカニックも大慌ての状態での今回のレース参戦となったが・・・。4番手からは京都最速伝説マトバが自信たっぷりの表情でグリッドについている。最後尾からはタイム加算3.2秒で後方スタートが毎戦続く優勝請負人のタカハシ。エバラが決めるか?第1ヒートがスタート!混乱したスタートであったが、抜け出したのはマトバとタカハシ。ここはさすがの実力者といえる展開だ。マトバをすぐさま捕らえたタカハシ、マトバがミスで後退し、難なくトップに躍り出たタカハシはタイヤを温存しながらも、2番手以下を突き放す。そして終盤はペースダウンで一気にトップフィニッシュ、2位にマトバ、3位にKRCエバラ、4位にヒグチ、5位にクラッシュしたキモトとなる。第2ヒートは大波乱!スタートしオープニングラップ4コーナー立ち上がりでタカハシオーバーラン。なんとストレート側へ。ここでタカハシの第2ヒートは終了。マトバはトップを独走し、エバラとの距離を広げていく。キモト、ヒグチはミスが多くポジションを落としていく。マトバがトップでフィニッシュ、エバラも健闘2位獲得。3位にキモト、4位にヒグチ、5位にタカハシとなる。

↑トップドライバーの絶対条件「安定して速いこと」。マトバにとってはごく当たり前のことだ。

↑ポイントリーダーのタカハシ。ROCKST☆R NSXで参戦する最後のレース。第2ヒートでまさかのアクシデントが襲う。

↑KRCは健闘を見せる。エバラはカタヤマに引けを取らない結果をものにした。また今回のGTR勢の調子が全体的に良い印象だ。

(Dグループ)
予選ヒートも後半戦。後半は前半の結果を見ての戦略が立てられるというメリットが存在する。
PPスタートは業師イシムラ34GTR。2番手は初音RのセカンドドライバーESER調子は上向きのようだ。3番手からはミスターMISことムラカミ。スーパーラップでは8秒台に突入しているがタイム加算で後方からのスタートを余儀なくされている。4番手エリート塾生ホソミがポジションアップを狙う。5番手はそのコーナーリングはカミソリの切れ味、京都屈指のエースドライバーのイソダ。
第1ヒートがスタート!冷静なドライバーが揃ったこのヒートだけあってスタートは非常にスムーズ。序盤戦開始となる。トップイシムラが快走するが高速Sでウォールにヒット。この隙をついたのはESER。トップに立ったESER。シュンパパと揃って上位入賞を目指す。しかしそのESERも高速Sの餌食に!ここへ来てトップに立ったのはホソミだ!さすがに良く周りを見ていたようだ。ESERはさらにクラッシュし、ステアリング系統のトラブルが発生しリタイヤとなる。ホソミの後方2位をはしるイシムラは3コーナーでミスしムラカミがこれをかわして2番手浮上。トップはホソミが独走でチェッカー。2位ムラカミ、3位イシムラ、4位イソダ、5位ESERとなる。続いて第2ヒート、スタートではESERとムラカミが接触。イシムラがトップをキープしレースをリードする。そしてイソダが2番手につづき、ホソミが3番手。レース中盤、イソダVSホソミのトップドライバー同士の2番手争い。お互いに紳士的なドライバーで通っているが、しかし今日は最終戦!ホソミの気合いがマシンをインにねじ込ませた。ホソミはその後、トップのイシムラを追い上げる。そして終盤イシムラVSホソミのトップ争いとなる。ホソミがどこで仕掛けるのか?今日のホソミは気合い十分!ファイナルラップ4コーナーでまたしてもホソミは超レイトブレーキングでイシムラのインへ飛び込んだ。審議対象ギリギリのオーバーテイクでトップに!若干アウトへ押し出されたイシムラだったが、さすがのイシムラ、マシンを超絶コントロールで押さえ込み2位はかろうじて確保する。ホソミがまたしてもトップでチェッカー。イシムラ2位、イソダ3位、4位にはムラカミ、5位ESERとなった。ホソミのイシムラをオーバーテイクしたシーンは非常に微妙ではあったがホソミはイシムラがマシンをコントロール出来ることを信じた上でのレイトブレーキングだった。そしてそれはまさに現実のものとなり、真に実力を持ったトップドライバー同士のギリギリのドッグファイトを見せてくれたのである。バトルの実力のモノサシとなっている「京都最速トーナメント」第1回大会での優勝者と準優勝者が見せた今シリーズでも伝説となるようなシーンだった。

↑「ENZOならいける」自己のマシンと34GTRのマシン特性の違いを瞬時に計算。そしてイシムラの実力を信じ以心伝心のバトルを挑んだ!気迫のホソミ、エリートらしからぬ「剛の走り」も秘めていた。両ヒートを征した!

↑気迫には気迫で応えた男気あふれるドライバーのイシムラ。抜群のマシンコントロールを披露!

↑熱い展開をクールに横目で見ていたのはムラカミ。「決勝で勝てば良い・・」あくまで冷静な司令塔。

(Eグループ)
予選の最終グループはPPからLSSのフジハシ、2番手ドヒ、3番手クラリオンGTR、4番手は第5戦の覇者ホンダ、最後尾は実力者シュウ。このグループも実力者が勢揃い。誰がトップになってもおかしくないメンバーだ。第1ヒートをスタートした後、フジハシの後方につけたのはドヒを6コーナーで交わしたオグラだ。レース中盤5コーナーでオグラがフジハシをオーバーテイクしトップに立った。オグラの人間アクティブサスペンションが今日は確実に起動している。しかしその後方には天才ドライバーのホンダが2位に浮上している。それを察知したオグラはペースを緩めることなく、ハイペースを維持しトップ逃げ切りでフィニッシュ。2位ホンダ、3位にフジハシ、4位にはシュウ、5位にドヒとなる。
そして第2ヒート、全車抜群のスタートを決めポジションそのまま。中盤にはオグラがペースを上げドヒとフジハシをパスしまたしてもトップに躍り出る。そしてシュウが2番手に浮上。終盤に来てもオグラのペースは落ちることはない。両ヒートをオグラが征するのか?しかしオグラが4コーナーでわずかにミスをする。その隙を逃さなかったのは2番手のシュウだ。スタートからフィニッシュまでを想定したレース戦略が功を奏したのか?シュウがトップでフィニッシュ。オグラ2位、3位にはフジハシ、4位にドヒ、ホンダはボディが脱落しリタイヤ。

↑第5戦でKRCエバラのイナズマによって電気系にダメージを負った「人間アクティブサスペンション」だったが、今回は避雷針を装着している。オグラが速さとセンスを発揮したヒートとなった。

↑他カテゴリーではこの上ない実績をもつ実力者シュウ。ハセミGTRは抜群の動きを見せている。

↑フジハシの安定感は決して破綻する事はない。ここが強さと言われるところだ。

【MISコメント】

今回のレースは非常にNISSAN勢の調子が良いようです。GTRはMISシリーズでは未だ勝利がないマシンでやはりNSXかSC430なのか?と思われがちでしたが、ここに来てこの好調ぶり。はたしてどのような結果をもたらすのか?決勝を控えてGTR勢としては、初音Rのシュンパパ、クラリオンのオグラ、そしてハセミGTRのシュウ、さらにKRCのイナズマEGGエバラの4台のマシンがなかなか良い位置につけています。技術の日産が巻き返しにきています。決勝レポートをこうご期待下さい!