跳ね馬 VS HONDA!スーパーラップ&予選から大激突 / MISシリーズ2第2戦レース結果(予選編)

【スーパーラップ】

フリープラクティスから明らかに開幕戦とは違うスピードレンジ。コースレイアウト改修後のグリップも安定してきているようだ。更にシリーズ2からはスーパーラップの車両待機ポイントの変更により計測ラインまでに約3/4周を走る事が可能になっている為、タイヤの熱の入り方も若干違っている。今回のスーパーラップは序盤からホソミが9s21をたたき出し、いきなり開幕戦のトップタイムを塗り替える。更に9秒前半でタイムがそろいながらも第2戦から参戦のSイシがなんと8s84のスーパーアタック!マシンはもちろんフェラーリ。そしてARTA NSXオノエも9s01と8秒台に肉薄。ヤダ、ムラカミと9秒1とかなりのペースを発揮。最終組ではディフェンディングチャンピオン、ROCKST☆R童夢NSXのタカハシが会心のアタックでSイシには届かないものの8S84を記録。更にハセガワもペトロナスTOMSのAWD仕様で8S97を記録。最終的に3台のマシンが8秒台を記録するという結果。明らかにグリップが上がっているWMLサーキット。レースではどうなるのか?

↑一番時計を記録。フェラーリのSイシ。


↑NSXのタカハシとSC430ハセガワ、ともに8秒台だがタイム加算対象ドライバーの為、順位を下げることになる。

【予選ヒート】

(Aグループ)
PPSイシ、2ndタカハシ、3rd大津からマクラーレンのウエハラ、4thにR34のイシムラ、5thからはS2000で参戦のマトバ。イシムラとマトバはマシンの戦闘能力にやや不安を抱える。第1ヒートのローリングがスタート。ローリングから2ndタカハシがSイシに強烈なプレッシャーをかける!そしてコントロールラインでスタートが切られた。タカハシが狙っていたが2コーナーで出口でオーバーランし、スピン!最後尾まで後退。そしてSイシはここから一人旅で難なくトップチェッカー。タカハシは追い上げて3位。2位にはウエハラ。イシムラ4位、マトバが5位となる。
第2ヒートが開始。今度は見事にタカハシがSイシをパス。トップに立つが後半に再度Sイシが抜き返しSイシが1位、タカハシ2位、ウエハラが無難に3位キープ、イシムラ4位、マトバ5位。Sイシは両ヒート1位でAメインのPPを獲得。フェラーリSイシとHONDAタカハシの直接対決が予選ヒートから勃発したのだった。

↑一時代を気付いたR34GTRだが、イシムラももってしても現行のマシンにはおされ気味。

↑京都最速伝説マトバは、あえてのS2000。それがマトバイズムだ!

↑今回はもちろん優勝を狙うウエハラだが、予選ポイントからいくと決勝はC〜Dメインのスタートになりそうだ。

(Bグループ)
PPはファイターオノエ、2ndからはランボルギーニのしゅんぱぱ、TAMTAMからの参戦だ。3rdはポルシェのカタヤマ、4thはカタヤマレーシングのエバラ、5thはクラリオンGTRのシオン。第1ヒートは2ndスタートのしゅんぱぱがオノエをパスしトップに。そしてオノエはその後カタヤマにも抜かれ3位となる。4位はエバラ、5位にシオンの順でチェッカーを受ける。しかし第2ヒートはオノエが本領を発揮しぶっちぎりの大差をつけてトップフィニッシュ。しゅんぱぱは無難にまとめ2位、3位にはカタヤマを征したエバラ、4位がカタヤマ、5位にシオンとなる。
※ここでのカタヤマとカタヤマレーシング代表のカタヤマは全く別ドライバー。代表はカタヤマRと表記します。

ランボルギーニのシュンパパは両ヒートともに好結果。1位と2位で予選を終える。

↑1ヒート目は3位と順位を落としてしまったものの、第2ヒートでは本領発揮。余裕のトップフィニッシュのファイターオノエ。

↑約2台分の全長をもつ(ように見える)カタヤマのポルシェ。ペースも十分で、第1ヒートは2位に。

(Cグループ)
PPはSC430のヤダ、2ndからはEPSONキモト、3rdはモータードライブ代表GTRのキノシタ、4thRAYBRIGハタヤマ、5thフェラーリのユアサというグリッド。それぞれのドライバーのルーツとなるサーキットが完全にバラバラのこの組み合わせ。Cグループのローリングがスタート。非常にきれいなスタートがきられレース展開もミスなく進行。ヤダは危なげなくトップフィニッシュ。キモトは2位キープ、そしてハタヤマがキノシタをパスし3位フィニッシュ、キノシタは4位、5位にユアサ。
そして第2ヒート、中盤でヤダが転倒というアクシデントで3位に後退、EPSONキモトがトップに立つ!そして2位にはキノシタをパスしたRAYBRIGハタヤマ。しかし3位のヤダも諦めてはいない。最終コーナーでハタヤマを捉えると、ストレートエンドの1コーナーの侵入でSC430をRAYBRIGのインにねじ込んだ!およそ予選とは思えぬぎりぎりのオーバーテイクにギャラリーからも歓声が上がる!さらにヤダはトップのキモトに襲いかかる!終盤ヤダがキモトを完全にロックオン。ストレートスピードに分のあるSC430ヤダだが、EPSON NSXのトップスピードも負けてはいない。皇帝キモトはヤダのとマージンを完全に支配しトップフィニッシュ。ヤダとキモトはともに1位と2位で予選を終える。勝負は決勝ヒートに持ち越された。3位にはハタヤマ、キノシタ4位、5位にユアサ。

フェラーリのユアサは前後バランスが若干シビアなようだ。今流行りのエロカッコイイ系のカラーリング。

↑ハタヤマとのバトルを展開したカルソニックGTRキノシタ。

↑わずか1台分のハタヤマのインに、もっとも速度の高い1コーナーで飛び込んだヤダ。勇気あるオーバーテイクを見せた。

(Dグループ)
PPマクラーレンのエース、ムラカミ、そして2ndはカタヤマレーシングのエース、ヤマウチ、3rdからはSLで8秒台をたたき出したハセガワ、4thはSC430ヒグチ、5thはGZOXのナカムラ(大)。ローリングからスタートが切られ第1ヒートが始まる。ムラカミをヤマウチがパスしトップに立つが、ムラカミはヤマウチの背後をキープ、そしてハセガワも加わり3台でトップグループを形成。ヒグチとナカムラ大はミスが重なり追い切れず。三つ巴のトップバトルは終盤になっても尚続く。そしてファイナラップでも動きを見せないトップグループ。しかし最終コーナーで狙っていたのか?ムラカミが立ち上がりでヤマウチを交わし大逆転のトップチェッカー。これぞ予選ヒートという展開。2位ヤマウチ、3位ハセガワ、4位ヒグチ、5位ナカムラ大となる。
第2ヒートは開始早々にムラカミが転倒する。これでトップに立ったのはペトロナスTOMSのハセガワだ。ハセガワは後続を引き離し難なくトップフィニッシュ。そして2番手争いはヒグチとムラカミだ。ファイナルラップでムラカミがヘアピンで仕掛けるがなんとクラッシュ。そしてリカバリーをする隙をついて4番手のヤマウチが2位でフィニッシュ。ヒグチが3位、ムラカミは4位、ナカムラ大が5位。

↑予選ヒートはいいところを見せられなかったヒグチ。決勝で挽回しなければならない。

↑G’ZOXのZで参戦のナカムラ大。マシンのバランスが決まっていないようだ。

↑ムラカミの1位と4位に対して、ヤマウチは2位を2回。予選ポイントではヤマウチが勝利し、より上位の決勝グリッドを獲得する。

(Eグループ)
PPは最速ホソミ、2ndからはARTAのホンダ、3rd発進はカタヤマR、4thは前回優勝の京都のエース、イソダ、5thはフェラーリのナカムラ。イソダは前回優勝の為スーパーラップに1秒の加算を受けてのこのグリッド。挽回できるか?第1ヒートが開始され序盤、PPスタートのホソミが高速S字でなんと転倒する。代わってホンダがトップに。イソダもカタヤマRを冷静にパスし2位に。カタヤマRが3位、ナカムラが4位、転倒したホソミは挽回できずに5泣フィニッシュとなる。そして第2ヒート、今度は序盤に2番手のホンダが高速S字で転倒してしまう。しかしナカムラとイソダが高速S字で接触しコースオフ。この隙をついてホンダが2位まで挽回。ホソミは大差をつけてトップチェッカー、2位ホンダ、3位にカタヤマR、4位イソダ、5位にナカムラとなる。

↑第1ヒートで転倒したホソミ。同ヒートは最下位となってしまう。決勝グリッドは大きく後退すると予想される。

↑こちらは第2ヒートで転倒したARTAのホンダ。しかし2位まで挽回、傷口は最小限にとどめた。

↑前回優勝のイソダも決勝グリッドは後方からのスタートとなりそうだ。

(Fグループ)
予選最終グループ。PPはARTAタナ、2ndARTAアワビ、3rdニュウノヤ、4thはランボルギーニのESER、5thRAYBRIGのキシイ。タナとアワビの同マシン、同スペックのバトルが見ものだ。そして最後尾スタートのキシイはスーパーラップでは出力と足回りのバランスが少し狂っていたようだが、予選までに修復はおえているのか?プラクティスではかなりのペースを発揮していた。第1ヒートがスタートし2番手スタートのアワビが高速S字でクラッシュを喫する。そしてタナが後続とのマージンを築く。最後尾スタートのキシイがポジションを少しずつ挙げ3位に、さらに中盤でランボルギーニのESERを最終コーナーでパスし2位まであがる。タナが大差でトップでフィニッシュ。キシイが2位、ニュウノヤが3位、4位にESER、5位にクラッシュし挽回できなかったアワビ。第2ヒートは開始早々にアワビが4コーナーで単独クラッシュ、そこにニュウノヤが避けきれずに接触。しかしニュウノヤは2位をなんとかキープする。トップのタナは危なげなく1位でチェッカーを受ける。2位ニュウノヤ、3位にキシイ、4位はESER、5位にアワビとなる。

↑ARTA NSXタナは両ヒートを1位で終える。決勝はAメインでフェラーリのSイシとフロントローを分ける。

↑コーナーリングに少し不安を抱えるニュウノヤ。

ランボルギーニのESER。両ヒート4位となる。決勝は後方からの巻き返しが必要となる。

↑スーパーラップでのミスを予選でまずまず挽回したRAYBRIGのキシイ。

【MISコメント】

6グループに分かれての予選ヒート。上位グリッドの優位性が圧倒的なローリングスタート形態をとっています。これはスーパーラップの重要性を上げるためと、スタート直後の1コーナーなどでの多重クラッシュを少なくするためです。更に逆の言い方をすると、上位の結果を残したドライバーはスーパーラップに対する加算タイムによって後方からのスタートとなるわけですが、スタンディングスタートと違いロケットスタートによる大幅な順位アップが望めない状況です。予選ヒートでは接触せずにオーバーテイクし順位を上げていかなければなりません。速いだけでは決して連勝などは望めない仕組みになっています。予選ヒートでは如何にタイヤをいたわりながら上位グリッドに入るかがポイントです。
スーパーラップを見ているとパワーが必要なのも事実ですが、コーナーを小さく丁寧にクリアするマシンが好タイムを記録しているようです。とくに1〜2コーナー、高速S字でタイム差が出ているように見えます。好タイムを記録するマシンは1〜2コーナーで0.3秒ほどタイムを削っているようです。ラップタイムは基本的に高速区間で差が出るのがセオリーです。
今回は予選で両ヒートを1位で終えたのはAグループのSイシ選手とFグループのタナ選手のみとなり、かなり順位の変動が多かった予選となりました。

決勝レポートへ続く・・・