WML & MIS 耐久100 「2009最終レース 600ラップの行方・・・」

2009年も年の瀬を迎え、WMLサーキットでは今年の最終レースが12月26日(土)19:00より開催された。最終のレースとなったのは通常のスプリントレースではなく「耐久レース」。速さはもちろん必要だが、安定性やピットワークのタイミング、そしてWMLから宣告される100ラップごとのトップチームへのイベントをクリアしていく必要がある。


耐久レースには必要不可欠なピット作業の為、この日の為に特別なピットロードが併設されている。

参戦チーム

チームザウバーメルセデス/ハセガワ・ナカムラ/ザウバーメルセデス
RT WML/タナ・イシムラ/KEIHIN NSX
RT MIS/オグラ・タカハシ/GTRテストカー
O2 RACING/キシイ・イツウ/EPSON NSX
ヤダ研究所/ヤダ・ヒグチ・Sイシ/SC430プロフェッサーED
チームCRAZYCAT/シュウ・フジハシ/OI・SC430
初音RACING/シュンパパ・オオタニ/ENZO

スタート

スタートはルマン形式が採用された。なんとコーラ500MLの一気飲みというレースよりも過酷なイベントをクリアしたチームからマシンをスタートさせることが出来るというもの。

↑7チーム分のコーラが用意されている。

レース内容

序盤からスプリントレースとなんら変わりないスピードで快走するマシン達。序盤のトップはO2レーシング。ドライバーはキシイ!2番手にはシュウが率いる「チームクレイジーキャット」。さらにヤダ研究所、MISと続く。初音レーシングは序盤から若干遅れ気味のスタートとなる。スタートで最も遅れたのは「チームザウバーメルセデス」。O2、キャット、ヤダ研、MISのトップグループとザウバー、初音、WMLのセカンドグループに分かれた感がある。100ラップ一番乗りのO2レーシングはイベントを無事クリアするも、その後のピットワークに手間取り徐々に後退していく。さらにクレイジーキャットも徐々に遅れ気味だ。序盤スターティングドライバーを務めたオグラが完璧な走りを披露。約180ラップを引っ張る作戦だ。トップ争いはMISとヤダ研の2チームに絞られ後半戦へ突入していく。初音のENZOはホイール脱落のトラブルに見舞われ大きく遅れをとる。
そしてラスト15分のところでトップはMISタカハシ。そして約1ラップ後方にヤダ研のヒグチ。ヒグチは快調に飛ばすが差はなかなか埋まらず。ラスト5分をきったところでMISはピットイン。ラストスパートをかける為、バッテリーを交換作業。その間にヤダ研がトップに立ち約1ラップの差をつける。そしてヤダ研は600ラップ一番乗り。早々とイベントをクリアしピットアウト。MISに約半周の差だ。MISはヤダ研との差を詰める事が出来るのか?タカハシはラストスパートをかけヒグチとの差をどんどん詰めていく。残り1分ではテールtoノーズの展開。100分走行して最後にこの展開。ギャラリーはトップ争いにくぎ付けの様子だ。激しくサイドバイサイドで終盤を迎えた両者。残り15秒のところで満を持してタカハシが1コーナーでヒグチのインを刺す!ヒグチも何とか持ちこたえたいところだったが、ファイナルラップを征したのはRT MISのGTRとなる!


↑完璧なる戦略で100分間を征したRT MIS。6回のピットインを総て短時間でこなした。「戦術はMISの本部であらかじめ司令塔ムラカミの手によって綿密に計算されたものだった。これが完璧に機能した結果です。」とファーストドライバーのオグラの勝利のコメント。戦術の天才と言われるムラカミがMIS勝利の第一役者かも知れない。

MISコメント

現WMLサーキットカーペットコースにて行われた最後のMISと称するレースイベントにご参加されたドライバー、そしてチーム関係者の方々お疲れ様でした。100分走行して同一周回という大変盛り上がったイベントとなったのは、レースを通じてドライバーの方々全体のレベルが相当なものになっているからだと考えます。レースを振り返るといわゆる「バッドドライブ」的なものは存在せず、大変クリーンな展開だったと思います。また全車大きなマシントラブルもなく無事完走した事がなによりの結果だと思います。耐久レースは完走が最大の目的ですから、各チームの目標ははたせたのではないでしょうか?さて今年も残り少なくなってまいりましたが皆様には大変お世話になった一年でした。また今後とも宜しくお願い致します。